為替のお話~其の弐~
【「内国為替」の歴史】

為替の歴史は古く、日本では江戸時代に大きく発達したといわれています。

当時は、東には金山が多く、西には銀山が多かったことや、東西で経済圏を分ける性質などもあった為、大口取引で使われる貨幣が東では「金貨」西では「銀貨」と異なっていました。また、庶民や小口取引には「銭」という貨幣が使われていたので、実質的には3種類の貨幣がありました。同じ日本なのに使われる貨幣が違うなんて今では考えられませんね😲

こうなると、東西間の取引をするのには金貨と銀貨の両替が必要になりますが、直接金貨や銀貨を運ぶには盗難などのリスクが伴います。

そこで登場したのが為替手形です。

江戸時代には、金貨と銀貨を両替する両替商がおり、両替商に代金を渡して為替手形を発行してもらいました。その手形を指定された両替商に持っていき、代金を受け取ります。もちろん両替商の帳簿上でもお金の移動がされています。

これが日本における為替取引の原型であり、このように国内で行われる為替取引は「内国為替」と呼ばれます。

次回の配信では、「外国為替」をテーマにお話いたします。